|
●美容の三つのポイント
現代の化粧品や美容法をとりまく実態や問題点を、一般の方々が事細かに理解するのは大変にむずかしいことです。
しかしむずかしいとあきらめていたら、あなたの大切な肌は大きな、深刻なダメージを受け続けることになってしまいます。だから決してあきらめないでください。
まず簡単に整理することにしましょう。肌を守り、より美しくなるためのポイントは、大きく次の三つに整理することができます。
@皮膚を健康にすることが化粧品の前提である
A皮膚は排泄器官なので、栄養を外部からいれても異物にしかならない
B合成界面活性剤を乱用する化粧品は皮膚を破壊して危険である
@についてですが、健康であるということは何よりも美しいものです。人間は、健康で生命力にあふれたものには、内面的にも外面的にも深い魅力を感じ、本当の意味での美を感じるからです。
だからこそまず第一に大切なのが、皮膚を健康にすることです。どんなに巧みなメイクアップであったとしても、土台である皮膚が不健康だったら、単なるごまかしにしかすぎません。誰の目にであろうと、ごまかしはごまかしとしてしか映りません。
皮膚組織の細胞そのものを健康にする。肌のバリアゾーンを壊さない。これこそが化粧と美容の基本です。
Aは「皮膚に栄養と潤いを与える」といったCMにまどわされて、皮膚の健康と美しさは外から作ることができるかのように誤解している方が少なくありませんが、これは基本的にまちがっています。
肌の表皮は身体にとって一番外側の組織です。外へ外へと作られる身体の末端です。その意味では、いらなくなった組織をアカという形で排泄している部分なのです。
したがって外からの栄養を吸収し、利用するという働きはありません。
皮膚の栄養は、身体の内部から補給されるという原則を大切にして下さい。つまり、食べた栄養が皮膚を作るのです。
皮膚は身体全体の健康の鏡ともいわれています。
Bの合成界面活性剤の及ぼす害については、後でくわしくお話しします。ここで知っておいていただきたいのは、合成界面活性剤を含んだメイク化粧品の場合、せっかくよい基礎化粧品で肌のコンディションを整えたとしても、メイク化粧品が基礎化粧品と混合し、相乗作用を起こしてしまい、せっかくのコンディションを台なしにしてしまうということです。これからの化粧と美容は、以上の三つの条件を土台として考えてゆかなければなりません。
●角質層の3つの条件
さてあなたが肌につける化粧品は、角質層(外殻)から浸透して、顆粒層(内殻)表面に接触します。
この外殻と内殻の両方を合わせて角化層と呼びますが、ここが異物を身体に侵入させないように守ってくれている、いわば皮膚のバリアゾーンというべき部分です。
卵にたとえてみると分かりやすいかもしれません。
卵の場合いちばん外側の硬くて厚い外殻と薄くて軟らかい内殻があります。この二つの殻がバリアゾーンです。
これがなかったら、卵の生命活動は異物の侵入によって即座に破壊されてしまうに違いありません。
では、もしもバリアゾーンを乗り越えてまで内部に浸透する物質を塗りつけてしまったらどうでしょう。
卵の殻がいくら頑張ったところで、役に立ちません。
今日の化粧品では、これに非常によく似た事態を引き起こしているのです。合成界面活性剤は、強い溶解力と浸透力を発揮し、バリアゾーンを破壊し乗り越えてしまいます。
つまり異物を卵の中身(表皮胚芽層)にまで到達させてしまうに等しい状況を作っているのです。
化粧品は、バリアゾーンを破って皮膚組織内部に浸透した途端に、毒物として、あるいは異物として、組織細胞の状態を悪化させる方向に働いてしまいます。
これでは逆効果でしかありません。美容と化粧の重要なポイントは「バリアゾーンを健康にすること」にあるはずなのに、根本的なところで逆行してしまっているのです。
バリアゾーンのうちの内殻、つまり顆粒層は生きている細胞です。わざわざ化粧品を使って外から手を加えるところではありません。だとすれば、上手に手入れしなければならないのは死んでいる細胞の角質層です。
では角質層をどんな状態にすればよいのか。理想的な角質層のポイントは次の三つになります。
@適度な厚さ
A組織の密度が高い
B代謝が活発で、ほぼ毎月のペースで新しく入れ替わり、組織がいつも新鮮
角質層が適度な厚さであるというのは第一条件です。しかしただ単に厚ければよいというものでもありません。サメ肌のようにいくら厚くても組織が緻密でなければ化粧品にかぶれやすくなります。
また組織にいつまでも古い角質が残っていると、それを強化するためにメラニン色素が余分に分布するようになり、透明感のない、やや黒ずんだ肌になります。
いずれにしても、上記の三条件を満たすには、合理的な食生活と正しい基礎化粧法で健康な角質層をめざすことが美容の第一歩となります。
|